Midi Inc. 1986
'80年代の女性POPアーティストというとまずこの人を思い浮かべます。
  心地よい爽やかさと軽やかさで一貫したサウンド作りがされた本アルバムは特によく聴きました。
  歌声がいい。
  大ヒットした「う、ふ、ふ、ふ」じゃないけど「う〜」の発音がどうしようもなくEPO。
  このアルバムはCMに使われた「太陽にPUMP!PUMP!」「12月のエイプリル・フール」をはじめ、聴きやすいメロディアスな曲の宝庫です。
  英詞の「イッツ・ア・シェイム」以外はすべて本人の作詞作曲によるもの。
  ちなみに「イッツ・ア・シェイム」はスティービー・ワンダーのカバー。
  キャッチーなメロディなのに飽きがこないのは、奇をてらうことなく、よく練られたシンプルなメロディを純粋に抽出し、さらにそこにすばらしいアレンジが施されているからでしょう。
元気でゴキゲンな1曲目「太陽にPUMP!PUMP!」、ミディアムテンポでメロディアスな「音楽のような風」「ナーヴァス」「渚のモニュメント」、心地よい爽やかなバラード「12月のエイプリルフール」など、まさにEPOらしい楽曲としか言いようのない曲が詰まった傑作盤。
  適度なエモーション、どちらにもどこにも行きすぎない微妙な位置、心地よい絶好のポイントを心得ているEPOならでは。
  アップテンポからミディアム、バラードの構成の仕方が'80年代の洋楽っぽい。
  しかし「太陽にPUMP!PUMP!」はホントによく聴いた…
  コレで始まり、「12月のエイプリルフール」で終わる一連のながれのおかげでアルバム全部を一気に聴いてしまえます。
大人っぽくもあり、ティーンエイジっぽくもあり、幅広い年代にオススメできるアルバム。
  最近こういう幅の広い良質なポップスがホント少なくなってしまったような…
